JOURNAL SKIN
by : DIGIHOUND L.L.C.
〒658-0001
Higashinada, Kobe, Hyogo JAPAN
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( 中腹やや左が妙見神社 )
笛吹市の御前山の急峻な山腹に、窓のような奇怪な建物があるのを子供の頃から不思議に思っていた。
神社でもあって車道があるだろうと昨年秋に偵察したがそれらしき道は見つからなかった。
見通しの良い冬枯れのうちに探訪したいと思っていたが新緑になってしまった。
桃の夜明け 咲き始めは16夜の残月だった
桃と南アルプスの山並み 県外の方がこの風景を撮りに来る
雪のような桜の花弁 すでに華のさかりを振り返るとき
知るかぎり いちばん好きな桜のたたずまい
( 土葬 )
私の生家の少し上に龍泉寺という寺があり、葬儀の野辺送りが坂を上がって行くのを良く見送った。
高く掲げた旗をもった人が「なーんぼい、ちんぼーい」というような声を出し、棺を担ぐ人のあとに、みんな静々と歩いていくのである。
その頃はまだ土葬だったから、墓地に埋葬されるまでを良く見に行ったものだった。
墓穴は子供心にとても深く、暗く見えた、棺はその暗い穴の中にロープに支えられて降りてゆく。
底に着いた棺の上に花束が投げられ、箸の刺さったご飯茶碗やら酒の瓶などが投げられる。嗚咽の高まるなか、最後に墓を掘った土や石ころがどっと音をたてて棺にかけられ、見る見る棺を埋めてゆく::
死とはこういうものなのか、それはとても怖い光景だった。
多分、私が小学校2~3年生ぐらいだったろうか、そんな野辺送りを見て、なぜ人は死ぬのだろうと疑問をもった。
つい最近、近くの山頂に中世の山城らしきものが発見されたというニュースがあった。
その山は笛吹川の左岸に屹立といっていい程の偉容を見せ、高校の頃から気になっていた山だった。やはりそうか、という感慨があり、そこに立ってみたくなった。
恵林寺山というその山は800mを超えるぐらい、明確な道がなくても何とかなるだろうと思った。
強くなった日差しが車内に届く
建設機械はジープによく似合う
うっすら畑も緑になってくる