JOURNAL SKIN
by : DIGIHOUND L.L.C.
〒658-0001
Higashinada, Kobe, Hyogo JAPAN
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私は積雪期のピッケルは別としてストックの類を持つ習慣がない。
たまに持ってみると岩場では邪魔になるし、あまりメリットを感じない。
しかし骨折し、ストック頼りに10時間かけて生還した記事をみて考えを改めた。
台風の驟雨の合間に壮大な虹が現れた。こういう時に見逃せない景観が現れる。
一見すると5㌔先ぐらいに見えるが錯覚でしかなく、虹までの距離というものはない。
虹のなかに入ってみたいとか、真下や裏側からどう見えるのかとか、メルヘンならまだしも、大人がそういった願望や疑問を口にすることがある。
子供のころ、くりかえし聞くうちに、その意味を考えた。
貧しい奉公人の子供が親の家に帰れるのは盆と正月だけ…
もうすぐ盆が待ち遠しい。
でも盆が早くくればそれだけ早く終わり、
また奉公に戻らなくてはならない…
愉しみは待っているうちがいい… そんなふうに考えた。
私も胸のうちを言葉に出さず、思いを溜めるような子供だった。
でもこの一節は、たぶんそういう意味ではないのだろう。
…遠く離れても人情は一緒である、熊本は行ったことはないが、ダムに沈むという、五木地方には強くひかれた。
…いつからそうなったのか、盛夏の夕に先祖が帰ってくるというお盆の風情は美しい
今はもうあまり見ない長いシフトレバーのいすゞLRである。
狭い林道の急坂というステージは低速トルクが強いディーゼルとボディサイズの小さな旧型バスの独壇場である。
長丁場の登山者の大きなザックが通路にいっぱいになり立つ場所もなくなる。バス好きの私にとってリヤのステップという新鮮な場所の体験になった。
須走口を下り.もうすぐ五合目という辺りで中年の外国人の男に尋ねられた。
スバルライン五合目の案内図を手にもって須走り口駐車場を指し.あれがここかという。
あれは須走り五合目だというと悲鳴のような声を出した。