ふう、やっとツーリング日記を書き終えた。天気予報がやっと明日から涼しくなる、といってる今日はもう12日。秋の涼風とともに帰京、という本来の計算より2週間遅い秋、だな。ま、3週間バイクで遊んでも今年の夏のスゴサに及ばなかった、ということだ。さてわすれないうちに今年の反省。
小樽人もおっさんMも指摘したのが、俺のバイクの後輪の減り具合とチェーンのゆるみ。福島出発の朝、近くの自転車とバイク両方扱ってる爺さんに締めて貰ったが「もうスプロケの歯が減っていてダメだよこりゃ」といわれちまった。スプロケが尖ってる、ってのは小樽人もいうておったな。 スプロケのなんたるやもしらなかったが小樽人にもらった整備の本をよんでわかった。チェーンをまわす歯車のことね。あんなものが減る、というのは自転車では考えられなかったが、さすが内燃機関で100kmもでて何万キロも走るから違うんだな。3人が言うんだから間違いない。タイヤも同じだ。こりゃ変えるしかないね。
で、帰京した翌日、熱のさめないうちにバイク屋の兄ちゃんに電話して、「そんなわけで銭ケチらないからわるいところ全部交換してくれ〜」と頼んだ。兄ちゃ んとは結構5,6年のつきあいなんだが、「バイクにカネなんぞかけたくない」というてたから誤解してたらしい。つまり「新車買ったり、大排気量バイクやス ピードバイクを買うつもりはない」という意味で言ったのだが、「できるだけカネかけたくないケチな爺さんだ」と理解したらしい(^^;)。 俺の言いたかったのは「年式なんか古くてもこれで良い。新車買わないでこれにのりつづたいので丁寧にメンテしてくれ。そのための費用は惜しまない」という ことだったんだ、がよう考えたら一番最後の部分をいうてなかった(^^;)。
今度はそのあたりをキチンと説明してしっかり北海道から買ってきたシャケトバおみやげに渡したから理解してくれただけでなく、気合いをいれて整備やっ てくれたみたいだ。なるほどチェーンとスプロケかえたらえらい違いだ。スクーター並みに低速のパワーが力強くなって乗りやすくなった。ギヤのニュートラも はいりやすくなったね。まあ、しらなきゃ今までのままでも別に不満はなかったわけだがこのほうが断然いい。
ま、こういったマシンに対する知識というのは高齢初心ライダーなんだからあせってもしょうがない面がある。一歩一歩すこしづつ。
【装備の反省】
★服装
なんたって日記かいて写真みてわかったのは、色彩感覚のうたがわれるわが服装だな。基本は赤いバイクにタンクバッグとベルトポーチは赤、服装と後ろは青で 統一したつもりだったんだが、全然されてない。友人が撮ってくれた秋田の後ろ姿なんざまるで寄せ集めのパッチワークかゴミやさんだよ、こりゃ。 サマージャケットがブルーでそれとならあの青いモトパンもみられたはずなんだが、実際には暑すぎてサマージャケットを着ることがほとんどなかったせい。十勝のあたりでちょと着ただけ。あとは全部Tシャツにウォークマン製の800円のチョッキばかり。あのサマジャケってのは21度から29度までしか役に立たない。これならいっそあの猛暑ではおっさんMのように半ズボンにサンダルのほうがましだあ。
ライダーさんはみなさんなぜかオシャレでカッコイイんだが、ありゃ、水面下で健気な努力をしているんだ。実際、帰路の暑さでSAでへたりこんでいたBMW乗りの女性はしっかり上下そろいの白スーツ。俺なら悶死する。十和田の女性は「偶然」といいながらテントの色とバイクの白と黒と若草色がしっかりコーディネート。北海道でも全身からバイク、サイドケースを全部赤や青で統一してたライダーもいた。そのかわりなんだか暑苦しい服装だなあ、とおもったっけ。あれは真夏にスー ツ着て通勤電車に乗るぐらいの努力をしているわけだ。
それにたいしてわしゃ、モトパンははいて楽、サマジャケは涼しそ(ウソだったけど)を選んだだけ。要するに「一番快適そうな服装」をしてただけだから、こ りゃ努力がたりない。もっとも普段着に短靴で林道走った小樽人、短パンサンダルのおっさんMもみな同世代。爺ともなりゃ恰好なんざどうでもよくなる。当初 旅にでるときは、あまり地味な恰好だと「走るホームレス」様になっちまうと危惧し、逆に派手な恰好したほうがそう見えないのではないか、とおもってライ ダーパンツやシャツをそろえたのだが、結果として却って「派手な走るホームレス」化してしもた。
浴衣なんかもそうだが、「涼しげにみえる」と「涼しい」は実は違う。来年夏、また行くとしたら・・・うーむ、やっぱ半ズボンにサンダルになっちまいそうだわい。いっそ浴衣姿で・・・いや、テント整理同様の努力でカッコいい爺ライダーになるんだ(^^;)
★失せモノ
いっぱいなくしたなあ。まずメガネ。中国でつくった遠近両用の上半分色つき、というこったもの。次に、差し歯。小さいリックサック。20年らいかぶってい たネパールで15円で買った帽子。手ぬぐい2本。100円サンダル、ライター2個、ツーリングでモノをなくすのは常だからまあ、あまり大事なモノ高価な品々は持っていかないが、身体にくっついているメガネと入れ歯はまいったね。大損害。次回は入れ歯・差し歯ははずしていこう。メガネは・・・前回もなくしかけて今回は本当になくしてしまった。なにか方法をかんがえないといかんよなあ。忘却力は老人力で当面、処置ナシ。
★工具
工具は使えない。しかし5kgもある。こんなものをもっていったのはひとえに「持っていれば故障しない」というマーフィ的法則の信者だからだ。確かに北海道はバイク屋はほとんどなし、だがだからといってペンチやモンキーレンチがないわけじゃあない。第一パンク修理用の棒状の工具は最低2本必要なのに1本しかもってなかった。意味ない。そう、信仰上の十字架、ロザリオと一緒だね。あとは後輪用パンク修理剤と前輪用のチューブ。予備のガソリンタンク 750cc(これは役に立ってしまったが)。 ツーリングのプロの本を読むと、とにかく軽量化を重視してワッペンや左のミラーとその台まではずしてしまう。しかし工具はどっさり持っている。でもあれは使いこなせるからだよなあ。次回はせめて自分に使えるだけの工具、にしたいものだ。信仰はいいが今のままじゃあイワシの頭を大量におがんでいるようなもんだっぺよ。出発前にしっかり整備してもらって、あとは最低限の工具、にしたいもんだわい。あるいはお守りと十字架やロザリオにして一切持たない、のもありか(^^;)。
★テントとアイリス箱
テントは前回の教訓を生かして3万円で買った新品。その同じテントを使っていた毎年北海道に来るというライダー青年の箱をコピー。まったく問題なし。使いやすく居住性も快適だった。何事も経験が大事だよなあ。おっさんがモンベルのムーンライト2を使っていたが、あれの前室ではやはり長旅をするには狭すぎ る。ムーンライトに6m四方のタープをはっていたカブ氏もいたが、荷物をタープの下におけば濡れないが、野良猫野良キツネを防ぐにはよほどキチンと閉まっておかないといけない。夜酔っぱらうめんどくさがりでだらしのない自分には無理だ。ただ2,3日のツーリングなら小型テントとタープはあり、だろう。 800円テントも秋につかってみるか。
★火力と炊飯など
これも問題なし。ラジウスやアルコールランプに凝る時代ではなさそう。ガスボンベ・ガスバーナーの時代。ただ常にボンベ常備のこと。でもホムセンで どこでもうってるありがたい御代。米はコブクロ小分けがいいね。1合でも2合でも。
★ムシ対策
知り合いのムシ学者によるとわしゃ、異常にムシに好かれるニオイを発しておるらしい。彼はほとんど蚊に喰われないのがおれは数秒で全身やられちゃう。いまいましい。よくシャワーをあびておくと効果があるが旅先ではなかなかむずかしい。今回は蚊取り線香、電池式、身体に塗る虫除けスプレー、テン ト用虫忌避剤スプレーの4種類にかゆみ止め、と完璧装備で被害は僅少だった。それでも殺虫スプレーも持ってくればよかった、とおもった。蚊取り線香の煙は 情緒があるが殺虫スプレーのほうが速効だからな。しかし情緒もすてがたい。
★靴 30年前かったきりのマレル社製テレマークスキー靴にやっと面目が立った。本来の用途とはちがうが、しかししっかり役立てたからね。4万円近くする靴も今回の旅で成仏してくれるか(^^;)。いや、なにこれからも使うさ。こんな高い靴はもう粘菌生活者には買えないよ。
★雨具のフード
なきゃ、携帯傘がいる。スパッツもオーバーシューズも工具同様な反マーフィ的安心感がある。実際、雨中走行は十和田と網走だけだったけど。
★パンツは100円ショップでも売ってる。
★500円のTシャツは安い(富良野)たいていは1900円とか。買えば良かった。
★石けんをシャンプーで代用して、身体も衣類も食器もそれであらっちゃう、という智慧がでていたな。採用しよ。100円ショップ買った石けんを使用後はぬ るぬるのままポリ袋にいれておいたんだけど使いにくい。
執筆者: Jun