2015年11月23日 | カテゴリー: 総合 | 投稿者: Jun
山なんてもうこの歳で別にたいして行きたくないんだがうっかり登山してきてしもた。去年、イングレスの山登りに凝ってた時、グーゼン、小学校から山なんぞにいったことがないという元若い衆の今はもう大おっさんになっとるのがおって、「そら一度ぐらい山登りしなはれ、この国は7割山やしたのしまなそんや」みたいなことをうっかりいうてしもて、そやつがすぐさま何万円もする登山靴をオーダーしてしもた、ちゅうんで(今の登山はズック靴でええのだ)、高価な登山靴に義理をたてて一度は連れて行かないといかん羽目になっちまった。
そうはいうてももう山なんぞよほど別の、たとえばイングレスのポータルゲットみたなオマケでもなかったらいく気がしない。それもこの半年さぼりっぱなしだ。それに奥多摩の山って杉がおおくて暗い山だから、へたに登っても山がきらいになっちまったりする。ばあさんも従姉妹もそうだった。
そこはまあケーブルカーで登れる高尾山か御岳山なら、一度で山嫌いになっちまうようなことはなかんべ〜と。ただそれだけでは山登りにならないので、そこから高尾なら小仏あたり、御岳山なら大岳山(おおたけさん)あたりを選択。ちょうど折から「日本に百名山」で大岳山に田中陽希氏があっという間に駆け上っていたから、ここにしよというええかげんな選択。1,266.5mだがなに、ケーブルで870mだかまで上がれるから、その差は400程度なら、春以来、山なんぞ全く入ってないがなんとかなるべい。
…と思ったのはやっぱり甘くて、散々でまず御岳駅の前のバスに200mの行列ができとる。よう考えてみたらジジになってからは休日に観光地にでかけるなどという愚はこれが初めて。しかもこの秋最後の連休じゃないの。いやすごい人だねえ。しょうがないから、バスを諦めてケーブル駅まで2kmほどあるいたが、これが400mぐらいのところにあるからもう坂をあがるだけで顎をだしたわい。相棒は感心に日頃、9階までエレベーターを使わないで階段で上がって鍛えておったという成果で結構快調に上がっていくね。50近いおっさんにしては感心だ。
まあ、そこは小学生の遠足のメッカでもある御岳山、関西でいえば六甲山みたいなもんだからありがたいケーブルカーで一気に800mまで上がってやっとこさ大岳山をめざしはじめたのが正午ごろ。のんびりしたもんだ。コース地図だと2時間ね。往復で3時間。まあ、昔ならたいしたことはないんだが、もう火野正平爺さんより自分のほうが年上であるから、さすがにしんどいねえ。
途中、両ストックで50歩あるいて20秒休み、30歩歩いて10秒休み、みたいなまるでエベレスト登ってるようなゼイゼイハアハアであるな。どんどこ登山なれした花の百名山派らしいおばさん、ばあさん、おねえさんにおいこされる。ま、相棒も15年かけて青梅マラソンを走ったという経歴だから「いや、なれてますから」と。うん、ああいうのをはしると目の前の腰が曲がったばあさんがいて「こんな年寄りが走ってだいじょうぶなのか?」と心配してると、それに次第に引き離されるんだよね。まあ、女性のつよいこと。男も結構同年輩で快調にあるいてるのがいる。山ジジであるな。
おまけにこの日は曇りというが、おなじ曇りでも期待していた眺望のある曇りではなくて、全然な〜んもみえない曇り。とうとう頂上まで景色などまったくみえなかった。晴れたらスカイツリーでもみえる場所なんだがな。
結局、行きは2時間、帰りは1時間で御岳山から往復はできたものの、あまりののろさに、本来なら五日市方面にぬけるはずがピストンでおしまい。かえりも列をなすケーブルカーで降って4時半ごろ御岳山駅に。うまいぐあいにホリデー快速がきたので一気に戻れたが、本来ならどっかでビールでものんで乾杯といきたいが、小学校のころ大山に登って以来、という相棒もいまビール飲んだらコテンと寝ちまいそうだというのでそのまま解散。しっかり風呂にはいってマッサージしておくようにいうといたが、どうだかな。
こちらも帰宅して風呂で足をしっかとマッサージしてヨガのストレッチをして、と翌日の筋肉痛に備える。そなえたってやっぱり翌日の今日になると体のあちこちが段ボールでできとるような感じがつきまとうが一応動けるからまあよしとしよう。
こういうのを毎週つづけていると3月ぐらいで結構な山ジジになれるんだけどねえ…奥多摩ってなあいまいちおもしろくないのよね。でも冬はシーズンだからいいトレーニング場所ではあるんだが…。もう一度ぐらいシーズン中にいってもいいけど、さてケーブルカーのあるところはもういきつくしたし、雲取山の三峰のケーブル会社はつぶれちまったらしいしな。
ところで熊よけ鈴をつけている人が結構いたが、いまの熊よけすずはいい音がするねえ。この時期、大岳山あたりではいらんだろうとおもうんだがあの巡礼風の音はいいな。ひとつ買おうかしら。