新年、明けまして新春の風にのって痛みの神様がご到来。

 元日から左足のくるぶし内側にかすかな違和感。ここはむかし、刃物で怪我したことがあって嫌な思い出がある。「ジジイになると古傷が冬になって痛み出すというがこれかあ…でも今年はそんなに寒くないのにねえ」と。二日目にはもっと重い鈍痛に。さらに三日目の夜、布団の中で寝返りを打つのも痛いし、みると赤く腫れている。

 どこかで捻挫したかなあ、記憶がないが最近はボケて記憶もあぶないし、しらないまに足首をグネったらこうなる、というような。で起き出すともういけません、左足が痛くて地面につきがたい。ビッコ歩きになっとるがね。で正月4日の仕事始めは医者通い。隣町の老医がばあさんがお気に入りというのでいってみた。自転車で足をつくのも痛いね。バイクは無理だわ、こりゃ。

 年をとって漫画にでてくる老医にぴったりの医者は赤く腫れあがった患部をみて「私どものほうではまず痛風を疑います」とすぐいう。なんと、痛風。こちらは外傷とか筋肉の筋とかそんなことしかおもってなかった。あらら、痛風ってなんだっけ?と頭の中の引き出しをあちこちさがすが、「尿酸」「贅沢病」「慢性病」「激痛」…とか程度の断片がチラチラするだけ。

 でレントゲンをとって医者がみると「足首のケンとかははずれてますから、痛風か仮性痛風の疑いがあります」と。両者の違いは尿酸かそれともナントカかるしうむかという違い。痛みにあまり変わりはないらしい。結局、鎮痛剤みたいなのを処方されて、ガンガンのんだら1日で痛みは消えた。名医であるな。腫れと違和感はまだ残っているが、ビッコでもなくなって片足をひきずりがちにあるくおじいさん、程度に回復。いまの薬ってなあすごいもんだ。すごいもんだが、しかし原因は尿酸は発作が起きた後だと調べても減ってるから意味がないというのでに三ヶ月後でないとわからないと。もし仮性の場合は尿酸とはなんの関係もないからまたこれはこれで治療がむずかしいらしい。

 どっちにころんでも新年早々あまりいいすべりだしではないわいな。それに原因となる「プリン体」というのはよろずうまいものにみなどっさり入っておるらしい。刺身、焼き鳥、エビ、タコ、イカ…なんてえ自分の好物は特にイケマセン。ビールもだめぽ。こりゃあ食生活は一変しそうだ。しかし、昔は王侯貴族がかかった病気てえいうけど、食生活はいまや庶民でもそんなもんだもんねえ。

 けさの朝日新聞にカラー見開き全面広告で樹木希林がオフィーリアになって「死を疎むことなく、焦ることなく、ひとつひとつの欲を手放して身仕舞いをしていくのです」というのがあったが(宝島社、としか書いてない、なにがなんだかようわからんがおもろい広告ではあった)えらくええタイミングだなあw。
20160104-20160105asa.jpg
でも、ここ数年、同年輩の友人がつぎからつぎに結構な難病にかかったり、気の早いのはあの世にいっちまったりしてて、自分だけえらくピンピンしてるんでなんだか申し訳ないような気がしていたし、結構結構、タコ、イカ、エビ、ビール欲を手放せばええんじゃな、と納得している。これで病気の先達や友人に引け目がなくなり、大威張りだし。 うまいもんにさほど執着のない身としては、タバコとウィスキーは関係ないと知って「まあ、ええか」…あら、はやくもこれまでアホちゃうかとおもとった他人の病気自慢の気配が自分にも芽生えとるw。