筋肉休養日で今日はバイク。FBで誰かが冨士山がきれいだというていたな。しばらくあっちへいっとらんぞ。ひとつ富士浅間神社あたりに爺らしくお参りをしなければ…というのは噓。なに、中央道をバイクで冨士山見に行きたくなっただけである。週末は混むだろうから金曜日の本日がチャンスだな。いってみべい。
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ゴミ出しとネコの餌やりをおえて、iPhoneと予備電源と財布だけもってホイ、出発。でも10時過ぎ。昼を過ぎるといくら朝きれいな冨士山でも大体雲がかかる。ま、もともと富士吉田に行く高速の上からみるのが一番いいんだから、陰っててもいいや。
週末はハーレーとBMWで埋まっちまうかのごとき中央道・談合坂のバイク駐車場も今日は少ないね。同じ位の年のおっさんが真っ赤なドカティ748に乗ってきた。うーん、バイクはかっこいいけど、おっさんはなんかチノパンに安っぽいバイク上着だなあ。年とってそんなカッコいいバイクに乗るのならもうちょっとオシャレにしようよ…てえのは余計なお世話だな。手前だって大した格好してるわけじゃないが、儂の場合はなんといってもシートにガムテープをはったセローが引き立て役に回ってくれるから。すばらしいバイクは大抵、乗り手が貧弱にみえる…とおもうのは年寄の古バイク爺のヒガミだろうか(・・?)。
富士吉田についたら昼過ぎ。朝寝坊だからいつもこの時間になっちまうな。そして昼飯で敗北する。なんせ観光地だからどこもここも平凡な味で高くてマズイ店がおおいのねえ。いまどき観光地もそんなんじゃやってけねえぞとおもうんだがな。この十数年、次第に地元の店が駆逐されてフランチャイズチェーン店が表通りにズラリ、と並ぶ様になった気がする。そりゃ努力しなきゃそうなるよ。
でも今日は、iPhoneという頼もしい味方がいるから、「食べログ」で検索。なるほど、どこもここもみな3.00とかばっかり。吉野家やリンガーハットのレベルね。ずっとみていくと唯一、3.50以上をマークしてるうどん屋がある。「場所」をクリックすると、すぐ近くじゃないの。ここにきめた。
「手打ちうどん」の「美也樹」という店は国道から400mほど入った所にあった。表に明らかに地元の車とわかる商用車や小型トラックが結構とまっとるな。いい兆候だ。ツーリングのバイク野郎のカワサキもいるわい。で、はいってみるともうほとんど満員。で、すぐ注文を聞かれる。メニューもくそもない。壁にはってあるのは「うどん」の簡単なのばっかり。
びっくりしたのはその値段。「なべやき」が一番高くて600円。「テンプラ」「にくうドン」は350円。そのほかは300円とか。まるで駅の立ち食いうどんのお値段だよ。大盛り100円増し。なんか間違ったのかと思ったがとりあえず「テンプラおおもり」を頼む。数分ででてきたよ。でっかいどんぶりになみなみと汁がはいってて、、旨い。むかしどこかでよくくった気もする、フツーにうまいうどん、ってやつ。案外いまどきみないね。店をでるときも作業服姿の技師みたいなグループとか、バイクの地元ふうあんちゃんとかはいってきたな。地元に愛されてる。
昨日、青山でくっちまったパクチー蕎麦とかじゃなくて奇をてらったのはやだよ。これは旨いや。汁までみなのんじまった。塩分とりすぎだろ、あんた、との声が聞こえるw。富士吉田には何度もきとるがくいもんに困って、最近は談合坂でオニギリを仕入れてたが、こんどからこのうどん屋という強い味方を得たぞw。
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ここから富士浅間神社はすぐそこ。バイクを向かい側の駐車場にとめて、念のためナビをはずしてリックにいれて、ETCカードも外してから参拝にいく。
山梨県は昔、南アルプススーパー林道をおりてきたとき4時半に山梨交通のバスがなくなってしまい、その直後におなじ会社のタクシーがずらりと並ぶ、という登山客の足下を見透かしたようなやり口を見て以来用心することにしているのだ。鳳凰三山からの降り口である山小屋が別の山小屋にいく小道に荷物をどっさり置いて道を分からなくしてあった、という話を先輩にきいたことがあるし。さらに、市町村合併のとき、図々しくも「八ヶ岳市」にしようとしたこともある。とにかくセコい印象なのよね、この県は。仲間内でも争いがすきで、甲府のまわりには似た様な施設がごろごろあって、おたがいに喰い合ってるからどこも有名名所になれないでいる。けっこう山の上の「ほったらかし温泉」なんていいとこなんだけどね。
ま、ここいらはもともと冨士山の前にいくつも神社をたてて、そこから江戸の市民を団体登山させて案内人がぼったくりしてたという数百年来の伝統があるんだな。いまだに「御師の家並み」なんて保存されてるそうだが、その「御師」たあ、ぼったくり案内人のこと。過去の伝統はしっかり県民気質にいきとるみたい。たしか浅間神社、って称するのもいくつかあって俺が本家だ、みたいなこというてなかったっけ?
どうでもいいけど、まあ、一応、紅葉のみごとな季節に無事バイクでこられたんだからお礼かたがた参拝をすませる。由緒書きをみるとやはりこの神社、徳川様になってから建てられた、とかいてあるなあ。じゃあ、どっかにもっと古い浅間神社があるんだろ。しかし、国道から参詣する門までの古びた灯籠が両側にならぶ巨大杉の道はなかなかのもので、これを1人しかいないときに歩いていられるのは気分がよろしい。帰りには中国人の若者団体がよろこんで写真をとっていた。たしかに中国にはなさそうだなあ、このうっそうとした古びた感じは。あこは名山でもなんでも、岩にへんな文字刻んだり、派手な色の建物とかたてちゃうからね。いいぞ、オンシの子孫、中国人からぼったくれ〜、って…あ、でもみんなカネのなさそうな学生ばっかりだったっけ。
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あと2時間はやければ冨士のふもとの山道をたのしめるのだが、日の暮れるのがはやい季節はあまり長居は無用。どんどん冷えて来る。そんな装備はしてないから4時までには帰り着きたい。
で、ここから山中湖をまわって、道志みちを相模湖にむかって帰宅することにしてナビの帰宅スイッチを押す。
道志路は快適バイクルートなんだが、東京側の相模湖の手前の県道がややこしくて、暗くて、センターラインもないような道。おまけに雨が降って来てエライ目におうたことがある。今はもうナビがあるから楽なもんだ。ゆっくり紅葉をたのしみながらのんびりと…するはずだったんだが、なんだか冷えてきたから帰りはいそいだ。いつもなら立ち寄る「道志の道の駅」も素通り。夏用のバイク手袋だったのにいまごろきがついた。夏は一向に涼しく無いメッシュもこの季節はよく風を通す。でも、まナビは4時帰宅、と標示してくれてるから大丈夫だろう、とおもうことにしておく。
そいやナビが売れないからリストラが盛んだという記事を最近よんだっけ。今やスマホで代用しちまう人がおおいらしい。しかし、スマホで電池がきれたらどうする?やはり爺はナビがいいよ。女の人の声でやさしく話しかけてくれるしね、年寄はわかい美声を聞くと目がさめるんだよ(^^;)。
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本日の収穫は、「内股の筋肉バネが復活」。バイクのタンクを挟む両足がここ数年、しまりがなくアメリカンに載ってるわけでもないのにびろ〜ん、と広がっちゃうのであった。で、これはこの2月ぐらいシコを踏む前段階のような体操を毎日すこしづつ(10回)繰り返したりしていたが、その成果ならん。ほっといてもちゃんと両足がガソリンタンクを挟んだままでいられるようになったわい。爺の身体でも手入れ次第ではバネ復活が可能、というのがわかってうれしいこと。アメリカン以外でタンクはさめないライダーなんてなあ、そらカッコわる過ぎ、隠退ものだものね。
執筆者: Jun