JOURNAL SKIN
by : DIGIHOUND L.L.C.

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Higashinada, Kobe, Hyogo JAPAN

2020年11月21日 20時32分 | カテゴリー: 四輪駆動車

Jeep Driving

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40年間持っていたJeepを手放してから半年ぶりに乗った。
日常化した感覚は武骨な使い勝手の悪いクルマという位置ずけだったが
しかし手放して半年のブランクを経てそのかけがえのない存在感に浸った

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このJ58は医師であり岳友から十数年まえに貰ったものだ。2リッターOHCはジープ最小の排気量だがそれだけに燃費は上手く走れば10Km/L近く走る

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ボディサイドの腐食した穴をガムテープで塞ぎ近い色の積りでスプレーしたらこの有様。自分の色彩感覚に呆れた。ファイアーストーンのタイヤは(置いて)撮っただけ

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新しい所有者の弟の家はすぐ近くだから手放した実感は少ない(笑)当初サフェーサーを全体にスプレーしようと思ったがグリルだけにしてみた

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Jeepはこの際に整備と塗装でリニューアルすることになり当面は福島の只見に行くことになった。塗装はグレイになるらしく私の好みでもある。旅立ち前夜の見慣れた山梨の灯り

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移動に際し仮ナンバーを借りる

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狭い車内は荷物で一杯になる。子供が乗る時はロールバーの上までモノを置いた

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お気に入りの海老名の畑に寄る

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このウインドウ越しに いろんな景色を見て来た

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いちばんの想い出は山ではなく日本海の重厚な空と海だった

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かって住んでいた伊勢原の大山はどこからでも見える
200は登った山の道場的存在  ジープの寄り目は夜でも解る

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給油シーンは車の息吹をとしてよく撮る。オリジナルカラーの姿はこれで最後になる 

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翌朝5時前に出発 福島の南白河に向け高速に乗る

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Jeepのキャビンで迎える夜明け。。およそ考えられる夜明けのシーンで最上のもの。ほの暗い照明、バタつく幌の野趣はこれに代わるクルマはないことを思う。質実剛健を具現化したような車のキャビンで,長年に亘りそのオーラを浴びてきた私は,幾分かでも染まれたのだろうか。振り返ればオープンにしたことは一度もなかった。オープンならばこそのJeepという向きもあるが、私はむしろ布切れ一枚で保護されるミニマムさが好きだった。それは山の漆黒の夜からテントで保護される感覚に似ている

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東北道に入り渡良瀬川の橋を渡る 
思えば東北道の北上はすべてJeepだった

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懐かしい山の形。。つい後ろに小学生の子供たちが居る気になる

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南白河駅。ここまでくると白河、勿来の関を想う。
ここでJeepを引き渡す。放置してきたが養生してもらうがいい。。
またの再会を楽しみに。

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東北本線を南下し黒磯まで行く。
6番線は90m先の表示を見落とし、みすみす乗り逃し、
一時間待ち(笑)ゆったりした白河の晴れた午前に浸る

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黒磯行はガラガラ。久しぶりの電車は新鮮
車窓を見ていられるのが嬉しい

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車内には秋の乾いた日差しが差し込む

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車窓には東北の広い空 関西の濃密な歴史に彩られた光景に比し
この広い原野 能の安達ケ原を想う。。
そこを舞台とした人々の温もりと思いやり

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この駅から出かける人、我が家へ帰る人。。その尊い暮らし

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黒磯で宇都宮行に乗り換え、更に南下

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那須の山々、塩原を過ぎ宇都宮に近ずくと日光連山が見えてくる
男体山 女峰山 大真名子、小真名子、太郎山 丁度うちと同じ家族
何度も来たこの山域には 子供たちの声と姿が沁みついている
この光景は山が見えていても 実際にはその時が見えている
この山へ来たという事が この山へ行ったあの時となって見える
すべては時に集約されてゆく その愛おしい見え方こそ老いの光景

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宇都宮からは湘南新宿ラインとなり 日光は後ろになってゆく 

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久々に降り立った新宿はすでに郷愁を帯びて見える
故郷は遠くにありて。。遠くとは距離に加え時間の要素が強くなる

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これも私にとっての絶景になる 私が誰からも関心を持たれない。。
そのフリーな感覚は田舎にはない 都会ならではの快感に浸る

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東京は物欲の街 私にはカメラの香りに満ちている
それは地方都市にはない 東京の深さと感ずる
永年の習慣で買う当てもないのに寄ってみる
寄れば寄ったで品物の顔ぶれを見たくなる これはコーワ6のレンズ
ローライやハッセルがあっても コーワ6が好きなのは私のトラウマ
この55mmはクロームの存在感 写りよりカッコである

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この居心地の良い空間をあとに 新しい高速バスセンターに向かう

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運賃1800円 90分で中央高速 釈迦堂SAのバス停に着く

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釈迦堂バス停から坂を降りれば別世界 90分にして世界が変わる
折しも月が出てくる 高層ビルにも、この山村にも同じ月

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ここは母の故郷 私のルーツ 類まれな偶然でこの夕に私が歩く
降りた所にある閉店した商店 あの新宿とここの 
この格差とこの静けさと。。今日一日をふり返る

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執筆者: kazama

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