JOURNAL SKIN
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いぜん雑誌の記事のイメージに描いたもの、当時私はJ20系のバンを、稲荷様の祠のように感じていた。
それでウインドを切れ長の狐の目のように描いたのだが、まるでおもしろくない。上広がりにデフォルメしてらしさを出したつもりだったが、何かが足りない。漫画的に、とかお茶目に描くのは私には無理なようだ。
私の胸に響いた「数少ない」言葉のなかに「お前は羽目を外せないからダメだ」と上司に言われたことがある。それがなぜダメなのか解らなかったが、羽目どころか陽気に騒ぐとか「イエーイ」とかも言えない。
楽しくもないことを楽しそうに演ずるほど苦しいことはない。 そんなわけで人が集まる機会やパーティとかのたぐいもなるべく敬遠する。サッカーのサポーターとか、大勢が白熱する中に入っていけない。そんな偏屈さが、こんな無愛想なクルマを好むようになったのだろうか。
こういうクルマを見ると、俺もこういう飾り気のない男になりたいものだと思う。そういうといかにも生真面目で勤勉なようだが、実際は怠け者でいい加減で、それを繕うために愛想笑いをする自分を見苦しく感ずる。
私にとって自分にないものの象徴がこの手のクルマなんだと思う。
執筆者: kazama
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