JOURNAL SKIN
by : DIGIHOUND L.L.C.
〒658-0001
Higashinada, Kobe, Hyogo JAPAN
春は人知れぬ小山城址の桜で始まる
武田以前の穴山氏から江戸直轄領までの要衝跡
その夕暮れの佇まい
たまに花見に訪れる人
花には子供が似あう
桜の道の 尽きる辺りが見えてきて
桜のあとに 桃が咲く
花は曇りにしっとりと
最近は旧いカメラの絵がいい ニコンD3のありのまま
永遠がみえる春の日。。案山子だけに見える時間
桃に暮れる
花桃の向こうに山桜 惹かれたこの佇まい
桃のあかり
菜の花の向こうに旭山烽火台をへて京戸山への尾根
この白い雲に自我はあるのか。。存在に関与するのものは
Obscured by clouds
無為なるものが 人のいとなみに 巨大な影をおとす
菜の花畑に 入り日うすれ
ノラ猫たちにも 暖かい日差し
山は萌え色
畑のすぐ後ろの山の このデリケートな春
達澤山への尾根道を歩きたい
カラスが長閑に舞う山稜 ここに行ってみたい
この白い雲の辺りにいたら どれだけ幸せだろうか
今だけのこの山稜
人みな花に酔う時も。。五月というのに降雪があった甲斐駒の哲学
その数日後の棚山は私の泊地 私の縁戚
雨にけぶる棚山の幽玄
この春に魅了された未知なる山稜 東御殿から西御殿
そこに秘められ 友人により発見された謎の遺構
急峻な尾根を辿り 着いてみれば予想を超える城壁だった
調査の結果は蚕種貯蔵庫と判明 明治から大正の昔の遺構
この壮大な遺跡を目の当たりにして アルハンブラ宮殿を想った
いまも回想すると あの深遠な旋律が流れてくる
この春はコロナのせいだろうか 特別な想いがあった
燃え立つ新緑と青空のコントラストに 胸焦がす憧れを感じた
秋に惹かれていたが 命の輝きの春に憧れるのは老境かもしれない
執筆者: kazama
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