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2013年11月19日 19時05分 | カテゴリー: カメラ

カメラの肖像   ニコンF   フォトミックFtn

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ふと触ってみたくなり空シャッターを切ったらフィルムが入っていた。
   しばらく使った記憶がなく、5年以上は経っているはずだから神奈川時代の写真にはちがいない。

今はもうない旧い家の、まだ息子も家にいた頃の、ある日ある時。その時空がこのフィルムのなかに閉じ込められている。

デジタルの電子データと違って、フィルムは確固たる物質に感光させ、薬品により再現するという、クラシカルなシステムだ。過去の、ある日、確かにこのフィルムはそこに存在し、その日の空気と触れ合い、それを何年も閉じ込めてきた。たぶん変色をきたしているだろうが写真の価値は発色やピントだけではない。

今となっては不便極まりない、フィルム時代のタイムラグが、結果として玉手箱のような愉しみを与えてくれる。

執筆者: kazama

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