JOURNAL SKIN
by : DIGIHOUND L.L.C.
〒658-0001
Higashinada, Kobe, Hyogo JAPAN
今はもうない旧い家の、まだ息子も家にいた頃の、ある日ある時。その時空がこのフィルムのなかに閉じ込められている。
デジタルの電子データと違って、フィルムは確固たる物質に感光させ、薬品により再現するという、クラシカルなシステムだ。過去の、ある日、確かにこのフィルムはそこに存在し、その日の空気と触れ合い、それを何年も閉じ込めてきた。たぶん変色をきたしているだろうが写真の価値は発色やピントだけではない。
今となっては不便極まりない、フィルム時代のタイムラグが、結果として玉手箱のような愉しみを与えてくれる。
執筆者: kazama
This post was displayed 877 times.