JOURNAL SKIN
by : DIGIHOUND L.L.C.
〒658-0001
Higashinada, Kobe, Hyogo JAPAN
本来は写真を撮るモノを撮ることに、なんとなく面白さを感じ、カメラの写真を良く撮った。
その際に被写体のカメラが似合いそうな場所で撮るように心掛けた。
このスーパーグラフィックはアメリカ製の報道用カメラだが、それを逆手に和室で撮ったのではなく、たまたまこの場所の光の状態に惹かれて撮った。
いま気づいたけれどレンズボードがニコンのリンホフボードになっている。それが気に入って買ったのだが、グラフレックス規格のボードにアダプタを介して取り付けた。それにもまして珍しいのがカルメットというこのレンズである。 4x5ビューカメラのカルメットはグレイの蛇腹のお洒落なもので、昔は欲しかったが出合いがなかった。 最近になってカルメット純正という珍品レンズと出合い安価なこともあって買った。多分これはコダック社のOEMではないだろうか。焦点距離は90mm/F5,6という広角で昔だったら使用頻度の高いものだ。 写りに期待してテスト撮影をしたら盛大なフレアが出て驚いた、 どうやら実用にはならないようだがガッカリはしなかった。どのみち4x5の撮影をする機会はもう少ないしカルメットというブランドだけで充分だ。
カメラの写真を撮るという行為もいくらか変態じみているとは思うけれど、写真よりむしろカメラ自体が好きな気がする。そのことはたしかに邪道であるかのようだが、ならば本来は道具である陶器を鑑賞することも同じという屁理屈が立つのではないか。
しかしデジタルカメラにそのような色気をまったく感じないのは不思議なことだ。
あと何十年もすれはその気になるかもしれないが私自身がもういない。
執筆者: kazama
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