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2015年12月04日 21時13分 | カテゴリー: カメラ

--- 903SWC記念日---

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私が買ったカメラのなかでいちばん高価だったのがハッセルSWC。

25年ほど前、予期せぬ原稿料が入ることになったので、一生ものと思って買ってしまった。

その後デジタル時代になって、他のフィルムカメラがクズ値同然の中、さすが孤高の高値を保っていた。

記念に持っているつもりだったがもう出番もないことだし、フィルムがあるうちに手放すことにした。

しかし私の物欲は甘くない。これだけの大物を手離すのだから、その穴埋めは只者では務まらない。

そんな都合良い理屈をつけ、新鋭のミラーレス機で心の隙間を埋めることにした。

しかし永年にわたり、その高貴な存在感で私を充たしてくれたSWC、

今日を境にカウンターの向こうへ行き、二度と私の手に触れることはない。

置いてきた新宿が遠ざかるにつれ、その冷ややかな手触りがよみがえる。

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執筆者: kazama

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