JOURNAL SKIN
by : DIGIHOUND L.L.C.
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Higashinada, Kobe, Hyogo JAPAN
オランダのカンボワイド470XLというカメラ。新品を25年ぐらい前に新橋のウツキカメラで買った。
スポ-ッファインダーは私が流用したグラフレックスSW6x9のもの。
スーパーアンギュロン47ミリは4x5インチをカバーするイメージサークルを持っている。
35ミリ換算で16mmぐらいの超広角だろうか。激しく周辺光量が落ちるのでシュナイダー純正の高価な補正フィルターがあったが、私は周辺落ちはむしろ好みなのでそのまま使った。
友人から貰ったコダックのE100Gポジフィルムのストックを忘れていて、使用期限は2011/9月という大幅期限切れ、しかしコダックのポジはもう二度と手に入らない、発色の変化を覚悟して撮影してみた、案外それが思わぬ絵になるかもしれない。
久々のカットフィルムのホルダーへの装填は手が覚えていてスムースに行うことが出来た
結果はまともなカラーバランスだった。冷蔵庫に保管していたとはいえ、6年も期限を過ぎているのに驚いた。ただこのカットは光線かぶりがある、私の取扱の不備だったのではないか。こうしてみるとやはりデジタルとは違う絵になっている。本来はもっとシャドウ部が落ちているがスキャンデータのシャドウ部のみ立ち上げた。ポジフィルムの硬さは今にしてみればよくこれで撮っていたものだと思うほど---デジタルのシャドウの階調になれてしまった目にはそう見える。
しかし発色の濃厚さはフイルムならでは、いかにもこってりしていて、デジタルのあっさりした描写より一歩絵画に近い感じがする。
フィルムの発色とデジタルでの調整で素晴らしい絵になる可能性を感ずる。昔の映画をデジタル・リマスター処理したものの美しさに驚いたことがある。(風とともに去りぬ、空軍大戦略など)
大幅期限切れとは思えないヌケの良い雪面になっている。周辺の暗いのはスーパーアンギュロンXLの周辺光量の不足による。このためピントグラスで背後から覗いてもまったく見えない、構図は山勘になるが、元来が几帳面ではないからそう抵抗はない。フィルム時代は周辺焼きこみしてたぐらいだから却ってありがたい。
画面上端ががケラれているが、私がレンズをフォール(被写体の歪み除去のテクニックと機能)をしたままになっていたらしい。
執筆者: kazama
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