JOURNAL SKIN
by : DIGIHOUND L.L.C.
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Higashinada, Kobe, Hyogo JAPAN
ローライSL66は気になるカメラだった。
なんといってもアオリが効くというのは一眼レフでは唯一だしフォーカルプレンシャッターでレンズ装着の自由度もあった。
ハッセルを持った私が心残りのこのカメラを非合理に買った。
フィルムカメラでの最終がこの大物になったわけだ。
ハッセルはツァイスレンズだかスウェーデン製のカメラである。
対してローライはレンズ共々由緒正しきドイツ製である。
ハッセルがあれだけ成功した中、ローライが6x6一眼レフに参入するからには勝たねばならない…そんな意気込みがひしひしと感じられる凝りに凝ったメカニズムである。
しかし商品とは難しいもので、メカの凝縮したボディーは肥大化し、ハッセルの5割増しぐらいになった。
ハッセルのメインユーザーはプロだったから使用目的は明確で、いくらハイメカでも無駄な投資はしない。
結果ハッセルの牙城は微塵も崩せなかった。
工業立国ドイツはどうもメカに溺れる傾向があり、技術は尊敬できても取扱いやメンテで実用性に劣る結果になったりする。ジープと4wSの軍用ベンツ、シンプルなスピグラと精密な王者リンホフ。中空クランクの画期的アイデアを活かせなかったメッサーシュミットBF109のベンツDB601エンジンとか… プライドとは往々にして邪魔ものになるようである。
…結局は私もこのカメラでは5本も撮っていない。
使わないとはいえ盛りの過ぎた大女優のような存在感が魅力的であり、また困りものである。
執筆者: kazama
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