JOURNAL SKIN
by : DIGIHOUND L.L.C.
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Higashinada, Kobe, Hyogo JAPAN
( ファインダーは別売で4万以上のEVFとツァイスの光学式。こちらは5万以上だが共にすばらしい。このフードは金属製で一万なにがし、やたら高い。ついているファインダーは大判用の流用品 )
通勤経路のカメラ屋さんで見せられ、当初は興味なかったがこれがフルサイズであることに驚いた。いったい誰がこんなカメラを欲しがるんだろう、大手メーカーが妙な商品企画をしたもんだと思ったが帰宅してから詳細を調べたらその異端ぶりに次第に引き込まれた。
( 一見すると3万ぐらいのコンデジにしか見えない素っ気なさがいい。左はローライ2.8F。プラナー80mmF2.8。この写りもすばらしい )
手のひらサイズで大昔のオリンパスペンぐらいなのに一般的デジカメ最大のフルサイズ。レンズはツァイスの35mmf2の単焦点固定。連想したのはコンバーチブルホースマン、あるいはマキナ67。。
フルサイズというと、つい67あたりを連想してしまう。しかし考えてみればフルサイズといってもフイルム時代には4x5や中版の6x7に比べて最小の画面サイズであり、APS-C等と比べ格段に大きいわけではない。
デジタルの描写力からして、大伸ばししない限りAPS-Cのサイズで充分という認識がある。私のフルサイズへのニーズは画質というより過去からの流れであり手持ちレンズが生かせることにある。
と言っても最近FやF2時代からのNikonを辞めSONYに鞍替えしD800EとD750を手放しD3を残すのみになった。
使い勝手はD750、画質はD800Eの方が優れていて、合理性ではそちらを残すべきだったろう。しかしD3はNikon初のフルサイズで当時驚異的だったASA6400という感度で衝撃的なデビューだった。
退職記念という口実をつけて大枚をはたき、一生もののつもりで買った。その思い入れもあって、さすが貫禄のNikon一桁を遺すことにした。
しかしこうして並べてみるとその巨大さに驚く、D3が並外れて大きいのではなくミラーレスが進化したのだ。そして画質は小さなSONYに到底敵わないのだから哀しい。今後はD3を私がどういうシーンで使うのか、今のところ見当がつかない。14-24mmの歪みのない広角レンズは力作だと思うので150-600mmの望遠レンズとともに両端はD3で行きたいと思う。
当初はRX1-Rのこのコンパクトさに驚いたもののα7RⅡがあるから私には要らないと思っていた、しかし次第にこの割り切ったコンセプトに惹かれ始めた。
100gという軽量のゾナー35mmF2.8を買ってα7のコンパクトさを生かそうと思ったが、いちいちレンズ交換は面倒くさいだろう。ならばレンズ固定のカメラごとの方がシンプルである。それにツァイスのゾナー35mmF2単焦点レンズに特化してチューニングされたローパスレス2400万画素のフルサイズセンサーという設計思想。
私はそういう異端なものに弱い傾向があり、結局は買うことになってしまった。
持っていることを忘れるほどのコンパクトさ、固定レンズ故の一眼レフと同等かそれ以上の画質。
そのことで思い出したのはビオゴン38mmのレンズ用に設計されたハッセルブラッドSWCだった。α7RⅡを買うために手放したこのカメラの端正な画質は一眼レフを遥かに凌ぐものだった。
このRX1というカメラの単能性はそのSWCと似通った存在感があり描きだされる絵への期待感がある。
35mmという遠近感はつい広角に走りやすい私への戒めとなる。
このカメラがどんな絵を描いてくれるだろうか
ゾナーF2に恥じない、シックで大人びた絵を撮りたいと思う。
執筆者: kazama
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