JOURNAL SKIN
by : DIGIHOUND L.L.C.

〒658-0001
Higashinada, Kobe, Hyogo JAPAN

2014年04月07日 21時31分 | カテゴリー: 自動車

ちいさな軽トラには旅をさせろ

20140407-dsc_0146_01.jpg

   この冬に新調したスタッドレスは豪雪でかなり活躍した。

夏用タイヤに戻す作業は軽トラなら楽勝と思ったらとんでもなく、昔はJeepやランクルのでかいタイヤをしょっちゅう脱着したのが嘘みたいだった。   ペナペナに摩耗した夏用タイヤに戻してみて驚いた。愕然とするほど乗り心地が悪くなり、ハンドルは重く、何より驚いたのは、ある速度域でジャダーのような共振が出ることだった。新品スタッドレスの深い溝が、それらの総てを吸収してくれていたことになる。

サンバーの標準タイヤが余っていたので装着したら僅かに干渉して使えなかった。

20140407-dsc_0158_01.jpg

   関西から帰ってきた息子が、西宮まで450kmもある帰路を軽トラで帰ることになった。業務用の乗り物を好む息子のその感覚は、カブで長距離を走るようなものらしい。私にもそのような感覚はあって、プアな乗り物での長距離走行は、それ自体がエンデユ-ロのようなマゾっけのある愉しみを帯びてくる。

   もうひとつの理由が大阪の車好きの先輩が軽トラに乗ってみたいという奇妙なものだった。軽トラなんぞになぜ、と思ったが都会地では却って乗る機会がないらしい、若者たちにも軽トラの気運があるのだろうか。

   おそらくこのアクティーが関西まで行ったことはないだろうし、これだけの長距離を一気に走ったことはないだろう。

心配なのでタイヤは奮発することにした。こんなことなら3月中に踏ん切ればよかった。RD-604というオフロードっぽいパターンのもの4本で工賃、バルブ、処分料込みで21000円だった。新品タイヤはステアリングを切っただけ曲がり、乗り心地も良く、ジャダーもなくなりいい事ずくめである。人間なら靴を新品にしたようなもので気分がいい。

   しかし正直いって心配ではある、660CCのポンコツ軽トラが関西まで無事に走るだろうか。気休めにオイル量を見たり、ざっと雑巾で車体を拭いたがおまじないみたいなものだ。

西宮の料金所を午前0時過ぎれば半額になるというので1830ごろ出て行った。   いぜん、私の整備したJeepは関西までの長丁場で必ず問題を起こした。行きはセルモータが作動しなくなり、帰りはクラッチが切れなくなったが、ともに何とか辿り着いた。

   資産価値でいうなら壊れたら捨てればいいぐらいのものだが、お気にいりの色とスリッパのような気楽さはもう、なくてはならないものになっている。

執筆者: kazama

This post was displayed 1980 times.