JOURNAL SKIN
by : DIGIHOUND L.L.C.
〒658-0001
Higashinada, Kobe, Hyogo JAPAN
この小川と空 能郷白山の帰り 珠玉の時空
country road 丘陵地帯の広い空
こういう何気ない風景がいちばん好き
Deep SKY
こどもの日 こどもは風景を引き立てる
つい半年ほどまえ、この辺りは桃源郷と称され、見渡す限りの桃の花だった。
空はまばゆい光に満ち、足元にはレンゲやタンポポが賑やかだった。
農家は桃や葡萄の最終段階で忙しく、どの畑にも丹精を込める人が見えた。
あまり美しくはないけれど、珍しいのでつい撮らされた。
今朝の6時ごろ、南アルプス白根南嶺、這松尾のあたりの笠雲に沈む月
雲に沈むといっても実際は38万キロの彼方。その距離の違いを経てこの大きさ
中天にいるときは感じない天体のスケールを、地表との対比で感ずることになる
この淡いみどりが濃くなって春のセレモニーがおわる
半年近くも同じ景色になってなんとなくつまらない
ふと思ったのは、この若葉の中に昨年の生き残りが皆無なことだ
植物の幹が人間のなにに相当し、葉がなんに当たるか良くわからない
新緑のラインが次第に山肌を這い上がっていくが、個々の木々はそこを動かない
生まれた場所を一歩も動かない植物は、その宿命をどう悟るのだろう
今年は春霞のねぼけた空のなかで桃源郷がおわる
そう思っていたら花のおわる今頃になって雄大な空に恵まれた
こんな空の日はなんでも絵になる気がして舞い上がってしまい、焦点が定まらない
この空の下で満開だったらどんな絵が撮れたろうと想う
しかし空にはそういうつもりはなく、この光景にも主体というものがない
荘厳な空に出会うと、神がかりのような心持ちになるが、それも思い過ごしでしかない