JOURNAL SKIN
by : DIGIHOUND L.L.C.
〒658-0001
Higashinada, Kobe, Hyogo JAPAN
此処は人跡稀な山中にあり,蚕種貯蔵庫だったことが判明した
冷房のない明治から大正に蚕種を高地の低温で生育調整の施設
生家が養蚕農家だったから蚕に育てられた感があり恩義がある
産業遺跡だが時を経て美と雅を感ずる。
迷いながら辿り着いた壮大な遺跡を目のあたりにした時,
アルハンブラの想い出の深遠な旋律が浮かんだ。
出会いのイメージは脳に刻まれ生涯に亘ることがあり,
此処に流れる時間そのものが,あの調べに重なる。
沈黙こそ至高の表現であり 静寂は究極の音楽と感ずる
まだ緑浅い5月、斜面に忽然と現れた大規模な遺構
南斜面側は大規模な城壁
この光景に しばし言葉もなく眺め入るのみ
西の廓への狭い回廊が遺っている
新緑の空に白い雲 明治の労苦を偲ぶ
南城壁からは下山の古道がかすかに遺る
振り返る東御殿1486mの威容 宮殿は頂稜近くに眠る
大久保山の尾根から西に 怪峰東御殿 宮殿は左斜面
宮殿への第二登は緑濃い6/10 再訪なのに古道を逃し試行錯誤
上部に城壁を発見し ホッとした
中庭は濃くなった緑の木陰の佳境
この静かさの佇まい
黙して語らぬ ここの歴史
東の丸は崩壊し 僅かに回廊の痕跡のみ
ふと宮殿の中庭の 木陰の宴を想う
ゆかしきむかしの 初夏の日や如何に
また訪れぬともその日まで 神のご加護を
執筆者: kazama
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