天空見張人

家から東に見えるこの尾根が未踏なことに、ふと気が付いた。
ことに尾根がスカイラインを成している尾根はトレースしたい。
そのことによって風景の見え方というか、充実感が変わってくる。
あそこを歩いたんだ。。という感慨は山登りの原初的な喜びになる。

目立たぬよう（笑）スクーターで適当な取り付き点を探す

といっても昨今は獣柵に阻まれ　なかなか取り付きが探せない

切れ目を発見。と言っても奥に二重の柵が。。
覚悟し、ここから入ると決める

これだけの造作の労苦を想う。
林業や山村の退潮に伴う野生とのせめぎあい

台風19号による激烈なる倒木に阻まれ、途方にくれる

いざとなれば恰好なビバーク地。。先客の猛獣がいるやも。。

尾根に出れば数日前の北東稜が眼下に。。すでに甘美な過去

急傾斜の直登で既存の尾根から、山城跡の茶臼山頂上

東の尾根上にある　守りの土塁　戦国抗争の歴史

戻りの尾根上も累々たる倒木。目指すピークが北尾根の頭

ピークから北尾根への下降が今日の白眉。。
道のない斜度は直ちに足首の角度となる。加齢故か接地感が心もとなく、
最近では道のない下りにはチェーンアイゼンを使う

ピークから北尾根へのGPSの軌跡では余りの傾斜である
稀にGPSの軌跡がズレることがあり、湾岸戦争の時がそうだった
そう解釈し想う方向に下降すると意外にも緩い、ここでビビる筈がない
再度ピークまで戻るがやはり尾根が見つからなく戻る
傾斜はさらに緩くこれは北尾根ではなく数年前登った北西稜らしい

案の定右の急な斜面からGPS通り急な尾根が派生していたのだ。
ピークまで戻りあの急斜面をと思ったら
北尾根へ向かう神なる獣道があった。

またもやGPSを疑った危い自己認識にたどり付き唖然とする。
しかし結果としては鬼門の下降を回避し、絶妙な獣道に助けられた。
いつもながら山に生きる彼らの合理的なラインどりへ敬服に至る。

北尾根の降りから一つ尾根を隔てた主稜というべき北東稜。。
次なる目標にはするまいと思うが分からない（笑）全くキリがない。

またせたなあ。安堵感と達成感の。。　至福のとき