JOURNAL SKIN
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Higashinada, Kobe, Hyogo JAPAN
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昨年のいまごろ、不思議なことがあった 。
広島の友人から「無事に下山したか?」という電話があった。しかし山には最近行ってない。
友人に私から3/28日付けで「敦賀半島の避難小屋にいる、小屋の中は電波圏外」というメールが届いたというのだ。
そういえば何年も前にそんなメールをした記憶はある。
避難小屋泊まりを調べてみたら2009年の3/28日、
敦賀半島の最高峰,西方が岳に登っていた。
この日は予想外のラッセルで薄暗くなってから避難小屋についた。
寒くて熟睡できず、目覚めたら小屋は和室で障子が張ってある。まさかそんなわけがないだろうとシュラフから出て確かめると障子には何の抵抗もなく手がすり抜けてしまう。
やっぱり夢だと、またシュラフにもぐりこむ。このパターンは山の夢の定番といえる、実際は確かめに起き上がってないのに、そんなことをしている夢をみている。つまり夢の二重構造だから複雑きわまりない。でもシュールなイメージがあり嫌いではない。
この晩は600m近い山頂まで日本海の海鳴りが届き、シュラフのなかで耳をすまし、太古からの深遠な音を聞いていた、、、。
2009年3/28はそんな夜だった。山の電波は大概が圏外であり、もし発信できても届いてなかったり、まる一日かかったりする。しかし四年間を経てメールが届くなんてことがあるのだろうか。電離層をつき破って彗星のような軌道をたどって戻ってきたのだろうか。
いまだにこのことの謎は解けない。そのあと下山してから原因不明の39度の高熱で二日間寝込んだけれども、それも含めて、なんとなく霧に包まれたような不鮮明さがのこる山だった。
執筆者: kazama
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