JOURNAL SKIN
by : DIGIHOUND L.L.C.
〒658-0001
Higashinada, Kobe, Hyogo JAPAN
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中津川から八丁峠のトンネルを抜けると二子山が見えた。
この山の左へ伸びる稜線は穂高の馬の背のように細く、高度感があり圧倒される。
歩いてみるとホールドは充分で、気を抜かなければスリリングな岩稜を楽しめる。
右手の垂壁側にも急峻ではあるが、一般ルートと言えるものがある。
ここには注意書きがあって、過去には設置してあった鎖を撤去したらしい。
その理由は登山者から、無用な鎖が多すぎる、外れたら責任を取れるのか---
というクレームによるものらしい。ピュアなクライミングルートなら無用なハーケンというのも分かるが、一般ルートならば鎖はあったほうがいいのではないか。必要ないレベルの人なら触らずに登ればいいだけの話である。
この山は2度縦走したが、一度は今は亡き友と歩いた。冗談交じりで「ザイルを出そうか、」といったら
「引きずり込まれたらたまらんから断る」と言ってきた。
さらりとした秋の空気の中、乾いた岩のフリクションが心地よく、彼との大切な、想い出の山になった。
執筆者: kazama
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