JOURNAL SKIN
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ということは南北も逆に認識していることになる。それが何に起因するかと考えると、関東で暮らしていると海は南にあるという認識が染み付いているからではないか?。
鳥取の大山に登ったとき、眼下の日本海を北にあると思えず、あたかも丹沢から太平洋を見ているように、つまり南に海があるとしか思えなかった。
これは案外厄介なことで、待っていた電車が逆方向から来て慌てたり、もっと怖いのが山で方位の判断を逆にしていることになる。しかも拭い去ろうとしても治らない。方向感覚というのは知識ではなく体の根幹のものではないだろうか。沢登りから一般登山道に出てコンパスを出したら思っていたのと逆を指していた、その時に『このコンパス、壊れてやがる』となって自分の感覚が正しいと思いこむ。思い込んだら100年目、方向感覚は修正できず、これが遭難の原因になる。
飛行機となるともっと厄介で、特に写真のような戦闘機となると絶えずGを上から受けることもあり、脚の下が地面だと思い込む。上下となると個人的なものでしかなく日本とブラジル人では逆になる。さらに宇宙空間には上下もなく、このF100戦闘機の絵が逆さまだとは言い切れない。飛行機では計器を信じろ、という鉄則がある、認識というのは言い換えれば思い込みでしかなく、人は認識という過程を経て行動する。
西へ行くと方向感覚が逆になるというのは私の中でもう何十年も続いていて、理論でその頑迷な動物的感覚を抑え込むことができないでいる。これでは関西の山に行くときはGPS必携でないと危なくてしょうがない。
執筆者: kazama
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