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2014年07月09日 23時18分 | カテゴリー: 登山

丹沢   勘七沢大滝にて

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   私は登山のなかで沢登りは嫌いな分野だった。

岩登りが苦手なうえに濡れた岩という悪条件である。さらに落ちれば溺れるという恐怖もあった。深い滝壺は墜落しても安心という人がいたが私には逆だった。

丹沢の沢は短い流程のなかに次々と滝が現れプレッシャだった。   そんな私でも丹沢の沢を一通り登ったのは山の訓練になると思ったからだ。

実際に沢登りには山のエッセンスが全て凝縮されている。それは登はん技術もあるが、加えてルートファインティングの力がつくと思う。

一応のルートを頭に入れておいても現地で本流と支流を見分けるのは難しいことが多く、大概は本人のセンスで登ることになる。

難度の高い滝の直登を避けての高巻きも降りる見極めが難しい。結局降りられず尾根に登る羽目になったり、直登より難しく危険なトラバースを強いられたりする。

安易な方法を選ぶとあとでつけが回ってくるのはなんでも一緒だと痛感した。

   私は山岳会やクラブに所属したことはなく、全て自己流の見よう見まねだった。時には単独で登ったりしたから身の程知らずだった。

詰めを終わって尾根の登山道に飛び出すとホッとして、高速道路に出たような気分だった。

いろんな場所で滝と出会うと、つい登るルートを探す習性は今でも遺っている。

執筆者: kazama

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