JOURNAL SKIN
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台風の驟雨の合間に壮大な虹が現れた。こういう時に見逃せない景観が現れる。
一見すると5㌔先ぐらいに見えるが錯覚でしかなく、虹までの距離というものはない。
虹のなかに入ってみたいとか、真下や裏側からどう見えるのかとか、メルヘンならまだしも、大人がそういった願望や疑問を口にすることがある。
実際に真下という位置は特定できないし、かりに行ったとしてもそこには雨が降っているだけだ。
虹には存在する座標というものはなく、見る人と太陽の位置関係によって見える場所が変わってくる。
場所を決して特定できないものを存在といえるのだろうか。
見えるけれど行ってみればそこには存在しないもの、、蜃気楼や身近では鏡のなかの像もそれにあたる。
しかしもっと実体のない、存在しないものを追い求めることが世の中にはある気がする。
永年望んでいた目標に辿りついた時の、達成感の裏側の微妙な虚しさはなんだろう..
「鷲は日輪を望み翔ぶ」…太陽を目指して翔ぶという、鷲の空しいけれど高潔な努力を讃えた言葉があった。 その日輪を虹に置き換えてもいい気がする
執筆者: kazama
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