JOURNAL SKIN
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Higashinada, Kobe, Hyogo JAPAN
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映像は1971年、イギリスのロックバンド、ピンク・フロイドのポンペイでのライブのものだ。
以前から、てっきり何万人の観衆を集めたライブだと思っていた。
映像を見て驚いたのは観客なし、1500年以上前のポンペイの廃墟で録音されたものだった。
私の好きな23分に及ぶ「Echoes」という曲の響きはそのようなシーンにふさわしいものだった。
当時はまだ20代そこそこの若者が、あのような重い音を出すのはなぜだったろう
ヨーロッパは石の文化と言われるが、紀元前の昔から今に至るまで、地続きで歴史が繋がっている。
歴史的な廃墟で、自分たちの作った音楽をやってみたかったという。
この映像が撮られた45年前に、日本の若者に、そういう旧い物への志向があったろうか。
日本の音楽にはその石のような「重み」がないように思う。
絵画や書や文学、などはともかく、こと音楽の分野では物足りない思いがする。
雅楽の透明感はかなり好きではあるが一般的な音楽にはなり得ない。
日本も一目置かれる歴史ある国だけれど、それが今に至るまで地続きという気がしないのはなぜだろう
執筆者: kazama
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