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第六回(2008年)留学生文学賞授賞式 表彰式ルポ

写真 大賞受賞の喜びを語るアーロンさん
留学生文学賞 2007年授賞式 ししろうの授賞式ルポ

 ロビーにて

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定刻を前に、学士会館には続々と受賞者や招待客が集まりだしていた。今年は再受賞の留学生がいて再会を喜ぶ様子も見られ、授賞式らしい華やいだ雰囲気を醸しだしていた。留学生文学賞記念パーティーに先立って、受賞者と選考委員との懇親会が行われた。選考委員から間近に感想が聞かれるとあって、この時の受賞者は緊張した面持ちで、選考委員の忌憚のない意見に耳を傾けていた。

 開会を前にようやく和やかムードに

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留学という短期間にこの文学賞に出会い、そして作品を書き上げるまでには一人一人語りつくせないヒストリーがある。

メナ・アラヤ・アーロン・エリーさんは「聖書で日本語の勉強をした」という (写真右) 。キルシャンティさんはスリランカの社会情勢などにもやもやしていた時期に、パソコンに向かって一気に書き上げた。

入賞した具ハンナリさん (写真下・中央) もその一人。

留学して間もなく前回の応募ポスターをみた。締め切り期間が短く断念。今回「日本人に自分の文章がどう読んでもらえるか知りたくて応募」見事入賞した。「吉本ばななが好きで愛読していたが、日本語で読みたいと思ったのが、日本語を覚えるきっかけになった」という。韓国で行われる「日本語能力試験」にも挑戦、1級にも合格していた。「まさか入賞できるとは」と驚いた様子。3月には帰国、高校教師に戻るという。

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入賞できなかったけど参加したという留学生も多くなった。

114点一つ一つ、丹念に予備選考作業に加わった福島みち子さん (写真左・左) は「なかなか落とせないのよね」とボランティア活動で留学生の生活をよく知っているがゆえに、落とす辛さの方が大きかったと振り返る。そのつらさを、事務局のスタッフは「福島さんのメモにはいつまでも作品に△印が付いていた」と話す。

 表彰式

1事務局の水野昌彦さんの司会で表彰式が始まり、先ず、住枝清高さんが開会のあいさつに立って「懐情の原形」を手に、この賞の成り立ちを紹介。 (写真左下)

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「もともとボヤン賞ということでスタートした。
後輩の荒川洋治氏が中国の内モンゴル自治区から留学生・ボヤンを連れてきて、8年法政大学で勉強していたが、故郷に帰らなきゃならないところを、1年滞在を延すよう宮崎さんをはじめ皆で手を尽くした。せっかくだから何か書き残して帰れよ、ということで書いたのが『懐情の原形ナラン(日本)への置き手紙』。
皆がボランティアでやっているため、受賞者は決まったが賞金がなかなか集まらなかったことも。なんとかここまでやってこれた。皆様のご協力に感謝しています。留学生のみなさんもがんばって下さい。落ちた人も来年また挑戦して下さい」

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選考委員紹介のあと、選考の経過と結果について栖原 暁さんが壇上に。「今年で第6回目になります。9年目を迎えまして、これまで続けられたことが不思議です」と、感慨深げ。

今年は作品数が多く114点集まりました。前回、前々回が80程度だから、1.5倍くらい。留学生も増えているが、それだけ関心が高まっているのかと嬉しく思います。詳しく申し上げますと、16カ国の地域の方から応募頂きました。中国、韓国、台湾、タイ、シンガボール、ベトナム、マレーシア、モンゴル、スリランカ、バングラディシュ、イラン、ロシア、イタリア、ドイツ、フィンランド、コスタリカ。男性30人、女性80人。小説35、詩30、エッセイ49点。 10月末締め切ってから11月に3週間ほど、選考委員8名のうち4名と事務局員で事務局まで通っていただき、予備選考を行いました。1月11日に選考委員会を行って審査をしました。その結果、6つの作品が受賞しました」と報告した。

 贈呈式

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続く表彰式では、先ず、選考委員代表・辻井喬さんにより表彰状と賞金が一人一人に手渡された。

3〜4キロはあろうかという正賞のトロフィーに辻井さんは思わず「重いですよ」。大賞受賞の重みもしっかり伝わった。(写真右及び下)

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続いて、選考委員の方々が壇上に上がり、選考の感想や次回作に望むことなどを、次々に語った。

写真呉智英さん

今回は2作品、大変優れた作品がありまして、委員の間でも熱く議論になりました。残念なことに毎年良い作品が出るわけではありません。3年ほど委員をやっているが、賞が全くないのも残念だし、頑張れの意味を込めて与えることもありました。

ところが、今回は日本の文学の刺激になるような優れた作品を2本選ぶことができました。どちらを本賞にするかで議論になりましたが、メナ・アラヤ・アーロン・エリーさんの詩の方が完成度が高いということで本賞入選。『ヤシと雪』キルシャンティさんの作品は非常に芸術と政治、作家との葛藤の中で鋭く投げかけているが、テーマが重すぎたためか最後にやや息切れ感が見られて、完成度に少し残念ということで、大賞にはなりませんでした。ただし、これは単なる奨励賞では惜しいとして、優秀賞になりました。

両方とも甲乙付け難い作品です。詩のほうは、日本という感性の違うところで表現するのはだいぶ難しいものはあるが、それを乗り越えて、素晴らしい作品に出来上がっています。現在、名前だけは現代詩という立派な名前がついていながら衰微しつつある現代詩に対して、刺激を与えるような非常に鋭い感じがある。昭和30年代、今から40年ほど前に現代詩が一番流行性があり、かつ内容が充実していた頃の現代詩に匹敵する内容で、驚かされました。

特に、選考委員でもあり第一回本賞の受賞者でもある詩人の田原さんによれば「そのまま詩の雑誌に載せてもおかしくない水準である」とのこと。私もとくに「わがコップ」は良い詩だと思いました。詩の応募者の中には、得てして長いものは書けないので、短いのなら何とかなるだろう、と安易に応募してくる人も多いのですが、これは短いがゆえに無駄のない素晴らしい作品となっている。

『ヤシと雪』キルシャンティさんは、大変政治状況が厳しい中でこれを書いていらっしゃいます。世界には日本ではなかなか理解しにくいような政治的、軍事状況があるような国があるわけです。そういう中で小説家、文学者がどこまで現実と切り結びうるのか、という重いテーマを若いながら果敢にテーマとして取り組んだ非常に優れた作品です。これは日本のだらけた小説家がこれを読めば文学とはかくも厳しい状況の中で人間がつくるものだということを、自らを顧みて考えさせざるを得ないようなそんな作品でした。

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厳しい状況の中で書き、かつ留学され日本ですべてを学んで祖国へ帰ろうという意気込みのある若い方です。このような優れた作品が一人でも多くの方の目にふれることを祈ってやみません。

そして残りの4人の方は惜しくも上位の選にはもれましたけれども、自分の現在留学生として置かれた立場から見えてくる日本、決しておざなりなものではなく自分なりに実感したものを何とか文学表現にしようという努力の跡がみられました。この4名の方は来年も再来年も頑張ってさらに優れた作品を書いていただければと思います。選考委員一人一人細かいところでは異論があるでしょうが、最大公約数的にその場で行われた議論を振り返り、かつ私の意見を交えると以上のようなところになります。優勝者、優秀賞、そしてまた奨励賞を取られた皆様おめでとうございました。これからも精進して下さい。

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福島みち子さん

今回は数が多かったため、前回より読むのに時間がかかりました。それにしても非常にレベルが高い作品も多く選び出すのに苦労いたしました。テーマが優秀賞の作品のように鋭いものもありましたが、多くは日常的なテーマのものをキレイにまとめている。

もともと留学生の相談に乗っている立場でして、皆様といろいろ議論をして妥当な線で選べたんじゃないかと思っております。

田原さん

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今回の受賞作はレベルが高いと重います。

メナ・アラヤ・アーロン・エリーさんの詩を読んで、まず感じたことは「これは絶対受賞作だ」ということです。

予備選考に通うため、新幹線の中で2、3回読みましたが受賞作になると確信しました。詩のプロよりも良い作品だと思う。 精神性と文化度、緊張感もある、優れた作品です。モダニズムとシュールレアリズムの狭間にあると思います。「共産主義」とか現代詩に馴染まない言葉を彼は上手く融合させて使っている。

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住枝さん

第一回目から応募作品は全部読んでいます。福島さんと「疲れるねぇ」とため息をついていたのですが、後半戦になって「元気出るよ」と言っていました。今回が一番レベルが高かったのではないかと思います。最終選考でもかなり意見が分かれるのではないかと、ある意味で楽しみにしていたんですけれども、わりとすんなり決まりました。個人的に嬉しかったことは、第一回目に続いてやっと詩で大賞が出たということです。詩では大賞が取れないとなると詩の応募者が少なくなるのではないかと危機感があったんですが、今回はやっと詩で大賞が取れたということで来年以降、詩の応募者が増えることを私としては願っております。

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続いて乾杯の音頭を宮崎学さん

今回は第六回となっておりますが、あしかけ10年目になります。発祥の地となった檸檬屋が何年持つかと危惧しながら、10年目を迎えたということに大変嬉しく思っています。

今日は参加者の皆さん、特に受賞者の皆さんはおめでとうございました。進行委員のみなさんはお疲れ様でした。

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たくさんの副賞

副賞が多いのもこの賞の特徴になっている。カシオの新型電子辞書も、全員に贈呈された。審査員の栖原さんも「漢和辞典が便利なんだよねぇ」と評価。日本語学習のツールとして、今や必携のようだ。

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浮世絵を贈呈し続けるメディア・クリエーターの平瀬卓史さんは「二回入賞して浮世絵が二つになった人もいるようですが、三回目には特別もう一枚差し上げます」とサプライズ発表。 (写真下)

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そして、恒例となった沖縄旅行。フィールドワークグループ「アジアを歩く石敢當」主宰の新川美千代さん (写真下・左) は、「私は琉球人で、私も日本語を勉強しました。留学生が上手に日本語を話されるので、とても関心しています」と、自分を例に琉球人、琉球民族の意識を語った。 (写真左)

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沖縄からは留学生たちが投泊する民宿のお嬢さん、仲尾千枝さん (写真右・右) も駆けつけて、歓待ぶりを披露。その楽しさは、(ご本人は懸命に否定しておられたが) 田原さんも踊りだしたほどだとか。

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「私の日本語はうまく伝わっていますか」という落ちに笑いが起きたところで、昨年に続き今年も再び入賞・参加している李芝賢さんとレオン・ユニット・モイさんらを壇上に呼んで、沖縄の旅のようすを紹介。二人は「日本とは違った琉球という国を感じました」「観光旅行では味わえない思い出が沢山ありました」「物見遊山でない、ためになる旅でした」と、貴重な体験を述べ、受賞した面々も、大いに楽しみが増えたようだった。 (写真左)

 受賞者あいさつ

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メナ・アラヤ・アーロン・エリーさん

アーロン・メナです。「留学生文学賞」大賞をいただき、選考委員の皆様、並びにスタッフ、及びボランティアの皆様に心からお礼を申し上げます。応募した詩は練りに練って書いたものですが、まさか、大賞をいただけるとは思ってもみませんでしたので、嬉しさと驚きで胸がいっぱいです。

始めに、詩を書くようになったいきさつからお話したいと思います。

私はコスタリカのエスパルザという小さい港町の出身です。ドラマや映画に興味をもっており、首都、サンホセにあるコスタリカ大学コミュニケーション学科メディア制作専攻に入学しました。作家や詩人であるコスタリカ大学の先生方と触れ合ったことをきっかけとして、文学と視聴覚メディアにおける人間関係や社会を表象する関心がわいてきました。こうして詩を頻繁に書くようになり、短編映画の脚本の作成を通して、コスタリカの架空世界を描きたくなっていました。

コスタリカ大学を卒業してから、去年の4月に茨城大学人文学部研究科コミュニケーション学科に研究生として入学し、今年の4月からは大学院生として、コスタリカの社会問題や歴史を表すドラマや映画の制作に必要な技術と運営を学ぶ予定です。そのために、NHKの番組制作システムを研究しています。それと同時に、この留学を生かすために文学や映画に関する知識を深めたいと心がけています。

ある日のことです。私が住んでいる国際会館に貼ってあったポスターを見て、「留学生文学賞」のことを知りました。自分の日本語能力を試すために軽い気持ちで応募することにしたのです。

ところが、私は日本語における詩のあり方がよくわからないので、今までスペイン語で書いてきた詩を参考として、応募作品を書きました。実は「中南米の詩の形や内容に合わせたものが日本人にとってはおかしいのではないだろうか。果たして理解してもらえるのかな」と不安でした。ですから、大賞に選ばれたという連絡をいただいた時には、もちろん嬉しさは十分ありましたが、「詩は不思議なものだなあ」と感じたのが正直な気持ちです。

私にとって、詩をつくることは、母国から遠く離れて感じる異国での寂しさと恐怖を解消するひとときとなりました。無意識的に自分の心を慰めるために作ったものを日本人の先生方に理解していただいて、深く感激しています。形や言語の違いに関わらず、社会環境だけでなく、作家の内面的な世界を伝えることが詩の素晴らしいさだと思います。

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この賞は、私に、日本文学を研究するだけでなく、ラテンアメリカ文学を深く研究するための自信を与えてくれ、すばらしい発奮材料になりました。文学という豊かな分野において私たち留学生のために「文学賞」を主催し、文化交流を促進してくださっている先生方に深くお礼を申し上げます。ありがとうございました。

アーロン・メナさんは最後に、受賞した作品のひとつ「わがコップ」を、受賞にふさわしい流ちょうな語りで、自ら朗読した。

また、キルシャンティさんの代理のご友人が壇に上がり、「私は受賞者ではなく、代理の者です。受賞者からのご挨拶を文面で預かってまいりましたので、代読させていただきます」と、メッセージを披露。

事情により、この場でご挨拶できないことをお詫び申しあげます。

“文学"というと、日常から離れた、高尚なものという印象がありますが、私は、決して外には聞こえない静かな心の声を言葉にしたものも、立派な文学になると思っています。スリランカに生まれ、長年、内戦の激しい地域にいました。一瞬だけ流れる“何人死亡"というニュースの裏にある、悲しみや絶望、奪われた希望や裏切られた理想をたくさん見てきました。現地では決して言葉にできない真実。それが当たり前に思えた日々。

日本にきて、新しい価値観に触れ、それまでの“当たり前"が揺らぎました。それまで知ろうとしなかった自分のルーツに気づかされました。

「スリランカ」と言えば「仏教」、「紅茶」、「きれいな海」という日本人の常識を遥かに超える、激しい戦争が今この瞬間も続いています。スリランカに対して、多額の開発援助を行っている日本では、スリランカの現状が隠されてしまっています。少しでも知ってもらおう、戦争を止める助けを求めようとマスコミにアプローチしても、外務省の担当者と話をしても、相手にしてもらえず、その苛立ちや失望感に背中を押されるようにして書いたのが今回の作品です。

この作品には、政治的な思想もなければ、有名人を主人公にしているわけでもありません。苦労の連続の中でも懸命に生きようとする一般の人々を描きました。子供の無事を願う母親は、日本でも、スリランカでも、同じです。紛争地域にも、どこにでもいるような母親や若者がいて、普通のことを望んでいるということを、少しでも感じていただければ幸いです。

スリランカのことをより多くの人々に知っていただける機会を与えてくださった選考委員の皆様方、運営委員の方々に心から御礼を申し上げます。

本当にありがとうございました。

キルシャンティ

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写真上 : 受賞の喜びを語る留学生ら 左からメナ・アラヤ・アーロン・エリー、スカラヴェッリ・マッテオ、具・ハンナリ、李 芝 賢、レオン・ユット・モイ

 来賓あいさつ

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元法務省東京入国管理局長で、現・財団法人日韓文化協会理事長の水上洋一郎さんは「先ほど住枝さんから話しがあった荒川洋治さんがテレビでそのときの様子を話していたことに感動して、ボランティア活動をはじめました」と挨拶。水上さんからは、本業の東京入管が珍しく良いことをしたと思ったら、さきほど住枝さんから紹介のあったモンゴルのボヤンさんにまつわることだった、という逸話も紹介された。 (写真左)

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早稲田大学留学生センター事務長・高橋史郎さん (写真右) は「これまで早稲田の学生は誰も受賞していません。3千名もいるので、広く働きかけて、是非うちの学生にも取らせたい」と応募に力強い応援の弁。

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宴も終わりに近づいた頃、次回募集のポスターが紹介された。イラストレーター川島徹さんデザインによる緑を基調とした作品で、今回入賞を逃したフィンランドの留学生が「カラフルできれいですね」と次回入賞を誓っていたほどに、さらに力作が集まりそうな出来だ。

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 二次会 ─ 檸檬屋

主立った一同が新宿へ移動し、二次会。恒例住枝さんの盛り上がりに、一同爆笑しながら歓談の座につき、夜の更けるのも忘れて文学談義などに花を咲かせていた。

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(フリーライター・ししろう   写真: 冨安 大輔 )



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